紙とWEBのデザインの違いについてコーダーの立場で意見を言いたい

DTPのデザイナーWEBのデザイナーがいるが、どう違うのだろうか?

デザインと言う仕事なら紙もWEBも同じようなもののような気がするが、はっきり言ってコーダーからするとDTPデザイナーほどうざい存在はいない。

ここではなぜ紙のデザイナーと仕事をするのが苦痛でしょうがないのかその理由について書いていこう。

DTPデザイナーはイラレで素材を渡してくる

WEBデザインはフォトショップで行われるのが普通である。なぜか?それはフォトショップはベクターではなくビットマップであり、画面で見るのと同じデザインが出来るからである。

最近はイラレでもWEBデザインをするのが容易になってきていて、設定さえすればビットマップのデータを作ることができて問題なくコーディング作業を行うことも出来る。

ただ、イラレの場合、開くたびにリンク画像がありませんが置換しますか?とかフォントが見つかりませんが置換しますか?とかポップアップが表示される。そしてパソコンに画像データやフォントデータがない場合、いちいちデザイナーにそのことを指摘して送って貰う必要がある。

フォトショップの場合はそういったトラブルはなく、画像やフォントは埋め込まれているのでそのまま切り出せば使える。

イラレの場合、パーツはアセットで書き出すが、ほとんどの場合、謎の透明部分があるので結局フォトショップ開いてトリミングすることになる…。

そういう細かい部分で作業が非効率になりがちでイラつく事が多いのがイラレを使いがちなDTPデザイナー。

画面サイズが可変という概念が無いDTPデザイナーにイラつく

デザイナーに対してスマホ用とPC用のデザインを作ってくださいと言って仕事を発注するとiPhone用と15インチモニター用のデザインを送ってくる。

まぁスマホはiPhone用を作っとけば大体問題はないのだが、PC用の場合15インチモニター用ではノートPCならちょうどいいかもしれないが、デスクトップで23インチや27インチという画面で見た時に横が超微妙な感じになる。

そういう部分を何も考えずに背景画像とかをかっこよく配置するので、画面サイズが変わった時に背景画像の位置が変わり見え方がなんか微妙な感じになる。

紙は伸び縮みしないから固定で作ってもいいかもしれないがPCの画面は開発環境とクライアントでも違いが生じるし、利用者側なども考えると何万通りも画面サイズが存在することになる。

そういう事情を全く考えずに15インチのモニターでバッチリいい感じにオシャレな背景画像が配置されていても、その状態で見れる人は世の中の10%ぐらいにしかならないからね。

私もコーダー歴が長いのでどうやれば一番多くの環境でいい感じに表示されて見やすいかを考えてコーディングしていくけど、結局メディアクエリで分岐させて15インチ用のデザインをコーディングした後、23インチ用をコーディングして、iPad用、iPad Pro縦表示用など様々なデバイスで最適化することになる。

予算や期間に余裕があればいいが、これだけ細かく分岐させようと思うとかなり時間が必要となるので、実際のところiPad、15〜23インチ、それ以上ぐらいのデザインとなる。

ということで、デヴァイスの画面サイズを何も考えずただスマホ用、PC用みたいなイメージでデザインされてもコーダーとしては無駄にいろいろ考える必要が出てくるのである。

PC用のデザインを作る時はこのデザインで42インチのテレビに表示させたとき、いい感じに表示できるのか?を考えてデザインして欲しい。ブラウザはパソコン用だけでなく、ゲーム機や最近のテレビには標準装備でブラウザが付いていることも多い。

一つの画面でしかいい感じにならないデザインを作ってしまうのはWebのデザインとして失格と言わざるを得ないだろう。

紙のデザイナーとWebのデザイナーのデザインをコーダーの立場で物言うまとめ

Webの世界はDTPの世界と違って画面サイズがいろいろあるというのを念頭に置いたデザインをしなくてはならない。

あと、UXという概念も必要でそのデザインはかっこいいけどユーザーはそのボタンをボタンだと理解してクリックするか?やその文字サイズでちゃんと読めるのか?コントラストは最適なのか?なども考えなければならない。

確かにオシャレでかっこいいデザインを作る才能はDTPデザイナーの方が上だと感じるし、クライアントはWebデザイナーの作るデザインよりもDTPデザイナーの作るデザインの方を好むかもしれないが、そのWebフォントを使うのにユーザーは無駄にギガを消耗し、その自己満足のかっこいい演出を入れるのに何秒もローディング時間がかかる。

Webというのはアートではなく、道具なのだという視点が無いとユーザビリティは下がり、使いにくいウェブサイトとなってしまうだろう。そんなウェブサイトを利用したいと思う人は必然的に少なくなり、なんのためのウェブサイトなのかわからなくなってしまう。

UI・UXが重要と言われているこの時代にまだまだオシャレでかっこいいだけのデザインを送ってくるDTPデザイナーにうんざりするのがコーダーなのである。

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